熱中症での死亡事故・救急搬送が続いているが行事をやめない学校とは

熱中症で死人が出ても止めない学校行事

強烈に批判されている学校現場

ここ数日、日本列島全体で猛暑となっています。連日、熱中症で救急搬送されたというニュースが流れています。

ツイッター上でも熱中症関連のツイートは多く、熱中症対策を怠っている学校を批判するものがものすごい数になっています

例えば2日前には、

一昨日、豊田市の小1が校外学習中に熱射病になり死亡しているのに、その翌日に宮城県名取市の小学校では灼熱の運動場で全校生徒による航空写真を撮っている最中に38人もの児童が熱中症で救急搬送されたって…日本の教育者って、教育委員会って、馬鹿なの?学べないの?

というツイートが投稿されていました。

日本の教育者って、教育委員会って、馬鹿なの?学べないの?

こんなに熱中症で倒れる児童生徒が相次いでいるのに、まだやめないのか!学校は何をしているんだ?お前らバカなのか?

これが一般社会の見方であると思います。

私は元教師であり学校関係者の様子がわかるだけに、この件で学校の教員を責めるのもなんとなく気が引けます。

私も教師だった頃、たとえば部活動の指導にしても「今日は熱中症の危険があるから活動を止めよう」とは考えたことがありません。

どれだけ暑い日であっても、「できるだけ注意して活動をやらせよう」と考えていました。

これがほとんどの教師の感覚であり、学校現場の実情だと思います。

ただし、今年の夏は私が教師をしていた頃よりも暑い気がします。いま私が教師をしていたとしたらどう判断しただろうか・・・

これは考えてもわかりませんが、そんなことを考えてしまいます。

当時の私も、何かがおかしいと感じていても、それを変えるだけの発想がありませんでした。

発想があったとしても、エネルギーも知恵も勇気もありませんでした。

しかし世間から見ると、それは本当に理解不可能なことなのです。私も教師を辞めてから、なぜ今まで気づかなかったのだろう?ということに驚いています。

戦時中の旧日本軍の状態と酷似

先日、とても衝撃的な本を読みました。

山本七平氏の『日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 』という本です。

学校関係者の方にはぜひ読んでもらいたい本です。

これを読めば、熱中症で死人が出ても学校行事を止めないという、世間から見たらまったく不可思議なことがなぜ起こるのか、納得できます。

たとえば戦時中、日本軍は、制海権も制空権もアメリカ軍が握っていたバシー海峡に、何度も何度もボロボロの輸送船を送り出し、そのほぼすべてを撃沈させれらています。

何度撃沈されても次々と輸送船で兵隊を送り込み、それをことごとく撃沈させられる。その犠牲者の数は10万人~26万人。生存者がほとんどいないので、正確な数もわかりません。

アメリカ軍の潜水艦が待ち受けていて、行けばほぼ撃沈させられるとわかっている海峡に、ボロボロで攻撃手段もない低速の輸送船に兵隊を詰め込んで送り出す

そして全員死亡。それを何度も繰り返します。アメリカ人も驚いたことでしょう。

現代の我々からしたら完全に理解不可能な作戦です。それが当時の日本軍首脳部が考え出したやり方です。

このようなことが戦時中は頻繁に起こります。筆者は、それと同じことが戦後も起こり続けていると警鐘を鳴らします。

熱中症問題にしても根っこは同じことではないかと感じます。戦時中に10万人が犠牲になったことと比べるのもスケールが違いすぎますが・・・。

危険だとわかっていても学校行事をやめられない。部活の練習や大会をやめられない。

戦時中、現場にいた将校たちは命令に従うしかありませんでした。現代の学校にいる教師たちも同じようなものでしょう。

情報を持っている現代人

しかし、戦時中と現代では決定的に違うことがあります。それは、現場の人間が情報を持っているかどうか、ということです。

戦時中、撃沈がほぼ確実な海峡に輸送船を送り出すことに関わっていた人間のどれくらいが正確な情報を持っていたでしょうか。

すでに数万人がこの海峡で死んでいることを知っていた人間はどれくらいいたのでしょうか。

それほど多くなかったと思います。

一方、現代はネット社会となり、誰でも同じような情報をすぐに手にすることができます。熱中症でどのような事故が起こったのか、その日のうちに知ることができます。

我々が戦時中の将校や兵隊たちと違うのは、情報を持っているということです。

情報を手にしていても何も行動しないのか。それが日本人の特性なのか・・・。

こんなことを考えてしまいます。

私は先日、県の教育委員会の担当者に電話で熱中症対策について自分のアイデアを伝えました。早急に対応してくださいと伝えました。前向きに検討すると言っていただきました。

実際にどれくらい影響を与えられたかわかりませんが、何もしないよりはプラスになったと思っています。

熱中症の問題は、現代の学校教育における諸問題のたったひとつにすぎません。

情報を手にすることができる私たちには、戦時中の将校たちよりも多くのことができて当然だと思います。

教師は忙しくて、なかなか余裕がありません。でも、小さなことで構いません。

何かひとつでも、あなたが感じたとおりに行動することができれば、その分だけ何かが変わります。世間が変わらなくてもあなた自身は変わります。

行動できなかったことを後悔する前に、いま行動を!

『生まれ変わるなら生きてるうちに』 by 長渕剛

『激しく挑み続けても、世の中は変わらない。しかし、世の中は変わらなくても自分自身は 変わる。』 by 岡本太郎

奥田碩会長が「ぜひ読むように」とトヨタ幹部に薦めた本!

日本はなぜ敗れるのか…戦時中従軍して捕虜になった体験を持つ日本を代表する評論家が、日本の敗因を徹底的に追及して分析する。その敗因はいまも取り除かれることなくこの国を支配していた…。

我々が生き残るために知るべき事実 失敗を繰り返す日本人への究極の処方箋 マネー、外交、政治…このままでは日本は再び敗れる。 戦後三十年、かつての敗因と同じ行動パターンが社会の隅々まで覆っていることを危惧した山本七平が、戦争体験を踏まえ冷徹な眼差しで綴った日本人への処方箋が本書である。

▼非常識な前提を「常識」として行動する▼生命としての人間を重視しない▼など

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